WiMAXには、携帯型のモバイルルーターと、室内据置型のホームルーターがラインナップされています。
WiMAXの導入を考える際は、ついついモバイルルーターのほうに目が行きがちですが、コロナ禍以降に急速に浸透したテレワークを支える家庭用のネット回線として、WiMAXのホームルータは、非常におすすめできるものとなっています。
今回は、特にWiMAXのホームルーターのメリットについて、じっくり見ていきたいと思います。
関連記事:WiMAXのホームルーターとモバイルルーターのメリット・デメリット
WiMAXのホ-ムルーターってどういうもの?

通常の回線契約のホームルーターは、電源のほか、開通工事を行った上での外部からの有線接続が必要ですが、WiMAXのホームルーターは、ただ電源にのみ接続するだけでインターネットに接続可能な、設置型のwifiルーターです。
コンセントに挿すだけで、それ以外の開通工事や物理的な配線が一切いらないので、驚くほど手間なくネット接続を始めることができます。
モバイルルーターよりも装置が大きくなり、その分性能や安定性も向上していますが料金的な不利は一切なく、同じ料金で使用できます。
WiMAXのホ-ムルーターのメリット
データ使用量は無制限、しかも速い
これは、ホームルーターというよりはWiMAXそのもののセールスポイントとなりますが、WiMAXは、4Gエリアでも実測値(BloadWiMAX調べ)で下り56.9Mbps、都市中心部などの5Gエリアでは69.73Mbpsものスピードで接続が可能です。
zoom会議や、職場へのリモート接続に必要な速度は下り3Mbpsほどだと言われていますので、テレワークを行うには十分すぎるスペックです。
その上、データの使用量は基本的には無制限なので、テザリングなどのように、データ使用量がパケット料金に跳ね返ることもなく、安心して使用できます。
短時間に大量のデータ通信を行った場合、速度制限の対象となる可能性があります。
モバイルルーターよりも新しい規格に対応しており、速度や安定性が格段に高い
WiMAXのホームルーターは、第6世代のWi-Fi規格である「Wi-Fi6」に対応しています。
(モバイルルーターは2023/4/29時点では未対応)

wifi6の説明に関する出典:BUFFALO https://www.buffalo.jp/
「wifi6(11ax)」の理論上の最大通信速度は、「wifi5(11ac)」の約1.4倍も高速になっています。
データ量が膨大な高解像度の映像配信が可能になり、また、データの送受信にかかる時間が大幅に短縮されます。
また、「wifi6(11ax)」には、「直交周波数分割多元接続(OFDMA)」という技術が採用されており、これは、「1通信で信号が複数の端末に同時に届く」という性質を持っています。
そのため、多数の機器が同時にwifiにつながっている状態でも、通信の順番待ちが発生せず、「遅い」「つながりにくい」という状況が非常に発生しにくくなります。
これにより、モバイルルータよりも接続のスピードと安定性が格段に高いのが大きなメリットとなっています。
この性質は、eスポーツ等、非常に精度の高い操作が要求されるネットワークゲーム環境にも大きな効果を発揮します。
開通工事が一切不要、機材が届いたその日から使用可能
通常の光回線では、契約後に回線工事を行う必要があり、これに結構な時間を要します。
どんなに早くても数週間、年度の変わり目などの異動シーズンだと、1カ月ではきかない場合もあるようです。
WiMAXのホームルーターなら、契約してから遅くとも数日のうちにそのまま使える状態で機材が届くので、あとは電源さえ入れれば、即開通となります。
面倒な配線や複雑な設定が必要ない
光回線契約だと外部からのネットワークケーブル等が必ず必要になりますが、WiMAXのホームルーターは完全に電波での接続となるため、電源以外の配線が全く必要ありません。
配線がたくさんつながった機器は、その配線のせいで置き場所を選びますが、WiMAXのホームルーターなら、電源が引ける場所でさえあればどんなところにでも置くことができますし、見た目がすっきりしているので、目につくところにおいてもそれほど違和感がありません。
また、DVDレコーダー等を思い浮かべていただければ想像がつくと思いますが、複雑な配線が必要な機器は、一度設置した場所から動かそうと思うとかなり面倒です。
その点、WiMAXのホームルーターは配線が本当に電源ケーブル1本だけなので、簡単に移動させることができるのも見逃せないポイントです。
モバイルルーターよりも、同時に接続できる機器の台数が多い
WiMAXで提供されるルーターの同時接続可能台数は以下の通りです。
●モバイルルーター
| Speed Wi-Fi 5G X11 | 16台 |
| Galaxy 5G mobile Wi-Fi | 10台 |
●ホームルーター
| Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | 有線LAN 2ポート | 無線LAN 30台 |
| Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | 有線LAN 2ポート | 無線LAN:(2.4GHz)20台、(5GHz)20台 |
筐体の基板設計に余裕があるためか、X11のほぼ倍の台数の接続が可能となっています。
ポータブルゲーム機やスマホ、タブレット、ノートPCだけでなく、リビングのテレビなどもwifi接続を必要としますので、接続できる台数は多ければ多いほどいいです。
また、スモールオフィスなら、無線で接続できる台数が30~40もあれば、そこで仕事をする方の端末すべてをつなげることができるでしょう。
出先に持って行っても使用できる
WiMAX以外の他社のホームルーターは、契約住所以外での使用が禁止されていることが多いため、注意が必要です。
その点、WiMAXのホームルーターは野外であろうと職場であろうと、持ち出した先での使用が可能となっており、これは、WiMAXのホームルーターの隠れた大きなメリットと言えます。
このことは、broad WiMAXのQ&Aにも明記されています。
有線接続にも対応
WiMAXのホームルーターには、有線LANポートが2ポートあり、ここから有線LAN接続が可能です。
公式の紹介文には、「有線接続台数2台」のような書き方がされていますが、ネットワークハブを使えば接続数はいくらでも増やせるので、実質的には有線接続可能台数に上限はないと言っていいでしょう。
WiMAXのホ-ムルーターのデメリット
持ち運ぶのには向いていない
軽量の新型である「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」で446グラム、同「L11」は599gで、重量はちょうどペットボトル飲料くらいですが、筒形の装置なので、持って出る場合は、ある程度は気を付けて持ち運ぶ必要があります。
とはいえ、そもそもホームルーターを選択する方は、家に設置して使う前提だと思いますので、持ち出して使うといっても、職場と自宅の間を持ち運ぶくらいでしょうか?
遮蔽物のある場所で、つながりにくくなることがある
WiMAXのホームルーターはwifi6に対応しているので、それ以前の機種と比べても、格段につながりやすく(途切れにくく)なっています。
しかし、それでもWiMAXは回線を経由しない、電波の通信だけでネット接続を行うので、電波を通しにくい遮蔽物が近くにあると、ややつながりにくいことがあるようです。
その場合は、広い場所や窓際などの遮蔽物が少ない場所に移動させるといいでしょう。
WiMAXのホームルーターはこういう人に向いている!
転勤などによる引っ越しが多い
通常の光回線では、引っ越す際、現状の住居の回線の解約と撤去、新住所での契約と回線工事が必ず必要になり、考えただけで憂鬱になってしまいます。
WiMAXであれば、引っ越しても、建物への回線工事などを一切考える必要がないので、インターネット接続の契約の手間がかからないのは大きなメリットです。
契約プロバイダへの住所変更の届出は必要ですが、基本的には、何も気にせずそのまま使い続けることが可能です。
マンスリーマンションのような部屋に住んでいる
期間限定で借りるような部屋に、原状復帰が必要な工事はできないことが多く、また、退去時に面倒なのでしたくないものです。
WiMAXのホームルーターであれば、建物に対して配線工事などで手を加える必要が一切ないので、原状復帰の手間も費用もかかりません。
wifiに接続できる機器がたくさんある
WiMAXのホームルーターのwifiでの最大接続数は40台(L12)ですが、個人でそんな数のwifi機器を使う人はそれほどいないと思いますので、かなり余裕のある設計と言えます。
部屋に設置して使うホームルーターの性質上、スモールオフィスでの使用も想定されますが、それにも耐えられる数だと思います。
まとめ
WiMAXのホームルーターは、モバイルルーターが未対応のwifi6に対応しており、接続のスピードと安定性が格段に高いのが最大のメリットです。
また、有線LANポートも備えているので、wifiに対応していないネットワーク機器の接続も可能です。
モバイルルーターはどこにでも持ち運べるのがメリットですが、あなたにとって持ち運びはそれほど重要でなく同じ場所で使うことが多いのであれば、ホームルータータイプは大いに検討するべきです。

